グランドサークルとイエローストーンの旅 2004 day4

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朝5時に起床し、キャニオンランズのアイランドインザスカイに向かう。ゲートはモアブの街からアーチーズを超え少し北に行き、 313番を南に下る。昨日同様、ゲートまでは意外に遠い。一時間近く走り、ようやく到着する。本日のキャニオンランズでの目的は日の出に染まるアーチとその下から見える広大な大地を見ること。そしてその景色を写真に収めること。メサ・アーチというポイントは、よく写真集に出てくる名所。その景色を一度見てみたくて、この公園に足を運んだといっても過言ではない。

canyon lands sunrise 予定通り、日の出前に着くことができ、駐車場から10分ほど歩いた丘の向こうにあるその崖へ向かう。日の出とともに、広大な台地が赤みを帯びてくる。コロラド川に削られたその大地はどこまでも続く。さらに日が昇ると今度は目の前にあるアーチの下面が太陽の赤い光に照らされ、橙色に染められていく。自然の作った額縁に自然の広大な景色がはめ込まれ、芸術品になる。

canyon lands 3 人里離れた山の中、観光客は我々以外には、写真を取りに来た一人だけ。

とても静かだ。自然のショータイムは意外と長く続く。30分くらいであろうか、あたり全体が明るくなり、終焉を迎える。

次にアイランドインザスカイの終点までドライブ。そこからまた途方もなく続く台地を眺める。大地の広がりを見るにはとてもよいポイントで、グランドキャニオンよりも巨大だという感想を述べている人たちは、ここの景色のことを言っているのだと思う。その反面、大きすぎてなんだかよく分からない、そんな感じもある。トレイルがあるようだが、本日は、アーチーズでのトレイルをいくつか予定しているため、キャニオンランズはここで終わりとする。

帰りに、すぐ隣のデッドホース州立公園による。ここは、コロラド川の彎曲を遠くから眺められ、さらに、キャニオンランズ同様、広大な台地が眺められる公園である。あまり広くなく見所は終点付近のみ。

景色は、赤い岩、湾曲する川、そしてその川がどこまでも果てしなく流れていく様子を見ることが出来て面白い。 そこからアーチーズに戻ることになる。

アーチーズのゲートからは昨日と同様のコースを進む。

道の脇には薄く高く赤い壁がそびえる。

羊の形の岩。

スリーシスターズ。だったかな。

まずは一番奥の、デビルズガーデンへと向かう。駐車場は既に満車で、道路わきに車を止めて、トレイルヘッドへと向かう。天候は晴天、直射日光は熱く、帽子は必携。水を沢山用意する。

しばらくトレイルを進み、始めに出くわすアーチは、ランドスケープアーチ。トレイルヘッドから30分くらいであろうか。それは、園内でもっとも大きいアーチで、その形は薄く繊細で美しい。午前中が順光になるため、できれば早い時間に訪ずれるのがベスト。そんなアーチを下から見上げつつ、その脇を通り先へと進む。

ランドスケープアーチを超え、ウォールアーチを通過し、

ナバホアーチと、

パーティションアーチ

パーティションアーチへ。どれも美しいがパーティションアーチはそこから青い空、白い雲、アーチーズの大地が見渡せ、さながら自然の額のよう。

最後に最終目的地、ダブルオーアーチへと向かう。

途中のトレイルはフィンといわれる狭い岩の上を歩く。変化に富んでいて面白い。

ダブルオーアーチにたどり着き、その裏側へ出る。裏側の岩に登りダブルオーアーチを見ると、そのアーチの穴からはるか遠くの景色が見渡せ、また美しい。茶色の額にどこまでも濃い青が映える。ダブルオーアーチからは来た道を戻る。本当は、一周するトレイルもあるようだが、本日のもう一つのメイン、デリケートアーチに行くための体力と時間を温存する。

少し駐車場で休んだ後、デリケートアーチのトレイルに向かう。駐車場からのトレイルは工事中で、すこし回り道をし、トレイルに至る。午後はちょうど直射日光が当たる斜面で、その太陽光線、地表からの照り返しに皆、苦悶の表情であった。日本では想像のできない光線の強さである。

橙色ののっぺりとした斜面を登りきるとすこしなだらかな登りになる。

スタートから40分ほどで、最後に岩を回り込むと、そこには突如すり鉢上に削られた地形とあのデリケートアーチが姿を現す。

大きさは想像していたものよりも数段大きく、山の上にぽつんと立つそのアーチには自然の不思議を感じざるを得ない。

アーチの周りはすり鉢状の広場。

着いたときは少し晴れていたが、すぐに日は隠れ、そらは一面の雲になる。 日没時のデリケートアーチを見てみたくて、
日没まで3時間近くを過ごすことにする。高価なカメラ(とりわけ一眼レフ所有者が多い)を運んできた人々が三脚を用意し、カメラ談議に花を咲かせる。そんなこんなで3時間。

日没近くになり、太陽側の雲がはずれ、ほんの5分ほどであったが、赤く染まるアーチを見ることができた。日没ぎりぎりに来た家族が、最後の晴れ間にアーチの前を陣取り、シャッターチャンスを狙っていたカメラマンたちを冷や冷やさせたが、しばらくして家族も移動し、皆それぞれのベストショットが撮れたと思われる。

帰りは暗い道を皆一緒に下る。マイクというアメリカ人と会話をしながら山を下る。テキサスの大学に勤めている人で、グレーシャー国立公園まで、車で1ヶ月の一人旅をしてきたらしい。おそらく我々を上回る走行距離だ。日本常識では考えにくい。本当の豊かさとはなにか考える。 そこからホテルへ。途中ピザを買い夕食とした。

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