ザイオンの入り口にあるホテルを朝5時に離れ、ホースシューベントへと向かう。
Horse Shoebend 途中、日の出を望み、さらにレイクパウエルの展望台でその全貌を見つつ、朝食のおにぎりを食べる。展望台からの景色は、180度さえぎるものが何もなく、爽快だ。
そこからコロラド川を渡ると、すぐに左側がペイジの町だ。本日昼に参加する、アンテロープキャニオンツアーの出発場所を確認した後、そこから20分ほどのホースシューベントへと向かう。
ホースシューベントは、コロラド川が作る蛇行がきれいに見えるポイントで、あまり観光地化されていない。唯一、小さな看板があるだけだ。しかし、他には何もないため、すぐに入り口はわかる。(以後観光バスが入れるような駐車場などができてしまったが…。)
15分ほどのハイキングだ。赤色の大地を歩く。入り口からは、果てしなく続く大地だけが見えるだけ。始めの時点では、本当にあのような景色に出会えるのか、多少なりとも不安が募る。ただ、目の前の割れ目がその景色だった。
しかし、その平坦な大地に、突如、コロラド川の深い彫刻が現れる。グランドキャニオンのように、対岸までが広く削られているのではなく、川の太さで深く大地が削られている。それを眺める我々は、断崖絶壁の上に立っていることになる。しかも柵はない。リムに沿い、少しハイキングをする。妻は朝が早かったため、日陰で仮眠をとる。ちなみに、すべてを写真に収めるにはフルサイズで18mm以下のレンズは必要かと思われる。
canyon どこまでも続く赤色の大地、目の前に広がるコロラド川の圧倒的な蛇行、緑色の水にしばし見入る。1時間半ほど過ごしたであろうか。何台かのボートが蛇行を通り過ぎる。
時間に余裕があったため、そこからペイジの町のウォルマートに行き、ボトルケースがついたウエストポーチとビーフジャーキー、ゲータレードを購入する。
30分前にアンテロープキャニオンツアーの受付を済ませ、ツアーの出発を待つ。ツアーはまず、ピックアップトラックにシートをつけたようなそんな乗り物で、普通の道路を走り、アンテロープキャニオンに向かう。
道路を外れ、枯れた川の中を上流へと向かい、目的のキャニオンに到着する。キャニオンそのものは、150メートル程の短いもので、高さは30メートル位であろうか。幅は入り口は3メートル位であった。規模は大きくない。
しかし、自然の作る微妙な曲線、そして狭い谷に差し込む光はとても神秘的。10人に一人の割合でガイドさんがつき、我々の流れをコントロールする。さもないと、キャニオン内はたちまち大渋滞になるだろう。それほど、キャニオンの大きさに比べ人が多いのが、このツアーの難点だ。
じっくりと、その滑らかな曲線美を感じ、自然の造形の神秘に身を投じるのはほぼ不可能。少々残念な感じだが、一度見る価値はあると思う。
アンテロープキャニオンのツアーを終え、そこからモニュメントバレーへと向かう。この時間帯になると、少し雲行きが怪しくなる。空は厚い雲が覆いつつあり、この先の天候を心配をしながら、モニュメントバレーへと向かう。ペイジの町から約2時間半、ケイエンタの町を過ぎると、そこからモニュメントバレー感が一気に盛り上がる。
奇妙な形の岩が、たまに見られるようになる。しかし、まだモニュメントバレーのような美しいビュートは見られない。ケイエンタから40分。ようやく遠くのほうに、ビュートが見えてくる。ビジターセンターへの入り口があり、そこからは両側にお土産屋が並ぶ。ビジターセンターでは入場料10ドルを払う。国立公園ではないため、国立公園年間パスは使えない。
駐車場に車を止め、ビジターセンターの前で、アメリカの象徴とでも言うべきあの景色を眺める。果てしなく続く砂漠に、どっしりと構える3つの巨大岩。時折見える青空に、土の赤色が映える。小高い丘の上のビジターセンターは絶好のビューポイントだ。そこから下を眺めると、普通セダンが砂漠に下りていっている。
車はSUVのため、砂漠に降りていくことは可能だと考え、ビュートめぐりの旅へと出かけることにする。
ジョンフォードポイントなど、いろいろなビューポイント、奇岩をめぐる。岩の脇には人の家も有ったりする。どこから見ても、広い砂漠にポツンと立つビュートは印象的だ。1時間位かけドライブから帰ってくると、もう日暮れ近くになっていた。
天候は下り坂。風も強い。夕日に少しだけ茶色にそまったビュートを後に、本日の宿泊地ケイエンタに戻る。
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