アメリカ北部 国立公園の旅 2005 day7

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朝6:30起床。7時ロッジを出発、メニーグレーシャーホテルに向かう。朝焼けに染まる マウンテンが湖面に映るとダイヤモンドの形で面白いと通りかかったレンジャーが教えてくれた。メニーグレーシャーホテルあたりで、その景色を見た後、少し時間があった為、一度ロッジに戻り、7:40再度メニーグレーシャーホテルに向かう。

本日は、グリンネル氷河トレイル。スウィフトカレントレイク、ジョセフィンレイクをわたる船で、グリンネル氷河トレイルのはじめを省略し、時間を稼ぐことができる。出発地点と予約を取る場所は同じで、メニーグレーシャーホテル前のボート乗り場。8:30のボートにはレンジャーが同乗し、一緒にグリンネル氷河までを案内してくれる。
一昨日予約した時にもらった赤い券を出し、乗船。いよいよメインイベントのグリンネル・グレーシャートレイルが始まる。まず、スウィフトカレントレイクをわたる。5分くらいで対岸に到着。ここから歩いて小山を越え、次の船に乗り換える。

ジョセフィンレイクの船着場では、ムースが後ろ姿を見せてくれた。というか我々をみて、そそくさと森の中に消えていった。黒くて、大きく馬のようであった。

2つ目の船に乗り込み、ジョセフィンレイクを船で渡る。

ジョセフィンレイクを船で渡る。

ジョセフィンレイクを渡った船着場からみたグリンネル氷河方面。横に伸びる白い氷河の下まで登る。
ジョセフィンレイクをわたると、早速レンジャーの解説が始まる。トレイルの予定と、何でだろうと思わせるような疑問を投げかけてくる。トレイルの途中で、止まってそれら一つ一つを解決していくという形式だ。また、高山植物の名前なども解説してくれる。スタートするとジョセフィンレイクを少し廻りこみ、対岸の斜面をスイッチバック方式で登っていく。10分ほど登ると、メニーグレーシャーホテルから歩きで来るときのトレイルに合流し、そこからはグリンネル氷河に向かい緩やかなのぼりを移動してゆく。

途中、レンジャーは止まり、水分補給と解説の時間をとる。グレーシャー国立公園の氷河湖の水がグリーンな理由とか、地質学と生物学の密接な関係についてとかを解説してくれる。レンジャープログラムには、難点もある。40人くらいが列をなして登るため、きれいなところでしばし足を止めたりすることが難しい。私にとっては、それは死活問題であった。結局、写真を撮ったり、ゆっくり景色を眺めたりすることを選択したため、はじめの2回の休憩で集団から脱落する。

そこからは、かなりゆっくりなペースで進む。

写真右側には列をなして斜面を登るレンジャープログラム隊が見える。

途中左眼下に、緑色に輝く、グリンネルレイクを眺めつつ、

グリンネル滝をながめつつ、

岸壁から流れ落ちる水をあびつつ、トイレのある休憩所まで行き着く。

木陰のある広場で休憩。昨日セントメリーロッジの横のスーパーで買った、スコーンをいただく。ラズベリースコーンはとてもおいしい。またここから最終目的地まではそう遠くはない。

いろんなお花がきれい。

氷河へと道が伸びている。

すこしグリンネル氷河方面に向かった後、スイッチバック形式で、さらにグリンネル滝の横を登る。ここは、振り返ると、3つの湖が山の間に並んでいる様がきれいに見える。 

「このあたりは、2000メートルです」と書いてある看板を通り過ぎると、10分ほどで、レンジャーと一団がいる小高い丘にたどり着く。レンジャーが、帰りには、2時間かかること、最終の船は4:40分なことを説明し、ちょうどすべてのプログラムを終えるところであった。時間は午後1時。ひたすら登りなため、思ったよりも疲れる。

しかし、ここからが圧巻。前情報では、氷河があるということしか、知らなかった我々。丘の向こうの景色に息を飲む。

ふもとから見た時に見えた頂上の壁、そこに乗る白い氷河。そしてその下には、なんと氷河の湖があった。湖面は白く、その上にたくさんの白い氷が浮いている。丘を下り、湖の水を触る。氷が浮いているのだから当然ではあるが、とても冷たい。我々の見ている目の前で数メートルの氷がゴーという音を立てて割れる。見たことのない風景だ。しばらく、湖のほとりでのんびりする。

妻は本当の意味でお休みしている。

氷河湖の周りを15分ほど左に歩くと、水の流れる音がするようになる。この氷河湖の出口で、グリンネル滝に続く川だ。ここはわたることができ、渡れば氷河に触れることもできるが、臆病な私は渡らずに景色を眺める。氷の浮く白い湖から流れ出る川。大陸分水嶺の東斜面にあるグリンネル氷河は、はるか東のハドソン湾に流れ込む川の起点でもある。なんだかスケールの大きい話だ。

2:15にそこを離れ、帰路につく。午後になると、日の向きが変わるため、山間に沿う3つの湖と山がきれいに見える。くだりの景色も贅沢だ。しかし、ひたすら下りが続くので膝には充分注意したい。

下についたのは4:10。それから4:40の船を待つ。帰りは行き同様、2つの船を乗り継ぎ、メニーグレーシャーホテル前に着く。帰りの船のチケットは、行きの下船時に渡されたトークン。
メニーグレーシャーホテルに着くと、足はくたくた、のどはからから、すぐにホテルの売店に行き、妻は氷水、私はご当地名物、ハックルベリーのフローズンヨーグルトを買う。


ホテルの一階で少し休んだ後、スウィフトカレント・モーターインに帰る。そこでイタリアンの夕食をいただく。アメリカのイタリアンは9割がたパスタが伸びていて、まずいのだが、このホテルのパスタはアルデンテでおいしい。他にピザを頼んだがこれもおいしかったのでお勧めできる夕食だ。


夕食後は、ホテルに帰りシャワーを浴び、今に至る。明日は、いよいよ、グレーシャーの最終日、明日の夜にはアムトラックでシアトルに向かう。 
切り立った山、流れ落ちる滝、切り立った崖を走るゴーイング・トウー・ザ・サン・ロード、マウンテンゴート、美しい湖、そして最後に神秘的な氷河湖と、グレーシャー国立公園は、充分にその実力を見せてくれた。

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