アメリカ南部 国立公園の旅 2004 day3

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6:00 El Pasoを出発。ここから62番を東へと向かう。本日向かうカールスバットはニューメキシコ州。

外はまだ暗い。62番を走っているうちに検問が見えてきた。小屋から女性が一人でてきた。どうやらボーダーパトロールらしい。このあたりはメキシコと非常に近いことから、不法移民が多い。我々もパスポートの提出を求められる。しかし、今回の旅行にはパスポートを持参していない。免許証を見せたが、本当は駄目らしい。「次はちゃんと持って旅行しなさい」と注意され、通過できた。

夜は次第に明けていく。エルパソからカールスバットまでの道のりは、近いようで、意外に遠い。道の両側には本当に何もない。その何荒野に、なにやら集団で動く影が見えた。 Uターンしてその影を確認する。

プロングホーンの親子だった。みんなこちらを警戒している。体は横を向きながら、顔はこちらを向いている。早速望遠レンズに切り替え、その姿を写真に収める。

やはりアメリカは広い。国立公園ではなく、普通のところでも、こんな動物がいるとは驚きだ。 カールスバッドに着く頃には、すっかり日も昇っていた。外は少し雲が多いが、本日は洞窟めぐりなので天気は関係ない。グアダルーペマウンテン国立公園を過ぎると、左に小さな山が続く地形になる。

その山の頂にカールスバッドの入り口がある。写真の山の上、かすかに建物が見える。

62を左折し30分ほど坂を上るとビジターセンター。まずは、ビジターセンターでツアーをチェック。キングスパレスツアー午前の部は、すでに満員だったので、午前は、ナチュラルエントランスルートを散策することにする。

ビジターセンターの東に、その入り口は大きく口を開けている。夏は、こうもりが夕方集団で飛び立つようで、その入り口には観客席がある。そこから、ひたすら下り続ける。スイッチバックの下りだが、体力的には全く問題ない。上るのは大変かも知れないが、登りには、便利なエレベーターがある。下り続け、洞窟探検が終わると、ビジターセンターまで、のぼりのエレベーターがついているのだ。そういう意味では、ここは、国立公園ぽくはない。そもそも、真っ暗な洞窟はすべて照明で照らされてきれいになっているわけで、この公園だけは、人の手を加えないわけにはいかないのであろう。

洞窟はといえば、それはもう広いの一言。野球ができる広さと高さがある。

そこには、数々の光る鍾乳石、上からもたくさんの氷柱のような鍾乳石が吊る下がっている。自然の力は、時として想像をはるかに超えるものを創りあげる。

 ナチュラルエントランスルートはひたすら下りだ。エレベーターが700メートルはあろう高さを一気に上がるといっていたから、それだけ下るのだ。

最深部近くまで着くと、そこからはビックルームというルートを観光する。これは名前の如く、ビックなルームだ。なかにはたくさんの塔状の鍾乳石がある。一周40分くらいのトレイル。

回り終えると、エレベーターで一気に地上まで上がる。エレベーターもレンジャーが操っており、上がるまで、エレベーターの作り方を解説してくれる。地上に上がるとビジターセンターで昼食をとる。その後、公衆電話から銀行に電話し、スキミングの被害の対応に当たる。カード社会は便利だが、インターネットなど、カード番号と有効期限がわかれば、買い物ができてしまうその仕組みに疑問を感ながら、大自然の旅は続く。

午後は2時からキングスパレスツアーに参加。これはレンジャー引率でのみ踏み込める領域。エレベーターの下で集合し、いざ出発。レンジャーの話は少し長い。この洞窟を見つけた人が、どのように探検をしたのかを、本当に詳しく解説してくれる。どうやらこの洞窟を探検したのはカウボーイの青年らしい、しきりに彼をたたえていた。

いろんな鍾乳石を見て回る。

このツアーの最大の見せ場は、洞窟深部での消灯である。洞窟で電気を消してしまうのだ。これも、カウボーイの勇気を証明するためのものだが、たしかに、真っ暗でなにも見えない。目が慣れればと思ったが、いくら待っても見えるようにはならない。これが真っ暗か、とおもしろい体験をした。ツアーが終わると、またエレベーターで地上へ。

洞窟入り口にある、蝙蝠が飛び立つところを見物する席。

再びエルパソに向けて出発する。宿に着いた後は、ケンタッキーで夕食。

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